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同人活動日記、あ~んど、というかほぼ雑談
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題名:青空の下馬鹿ふたり



「ね、だからさやっぱり、右と左って凄く曖昧で不安定なんじゃないかって思うんだ」

少年は、また隣にいる少年に語りかける。ここは雲一つさえない青い空の下。心地よい風が、少年達の髪を揺らしている。風は同時に、どこか懐かしさを覚える土の香りも運んでいく。ただし、ここにいる二人の少年は、懐かしさなどまだ知らないほど若いのだけど。

右に座っている少年、サブは、またケンが何か言っているよと呆れながらも、真面目に返事をする。

「確かにそうかもな」

そして、左手で右手を指差しながら続ける。

「だって、この右手だって、お前から見たら左の手、つまり左手なわけだってことでしょ?」

ケンは、立ち上がりながらさらに答えた。つまりこれで、ケンがサブを見下ろすかたちになったわけだ。だが、サブはケンに嫌悪感を覚えない。通常人間は相手に見下ろされると嫌悪感を覚えるわけだが、そんな境界もなくなってしまうくらいにこの二人は仲がよいのだ。もともと、正反対な二人ではあったのだ。ケンは読書が好きだがサブはサッカーが好きだ。ケンは自分がサッカー選手にはなれないと分かっているが、サブは自分がサッカー選手になれると信じている。ケンは右利きで、サブは左利きだ。ただし、もっと深いところでこの二人は同じであるのだ。それはつまり、二人とも正直な“馬鹿”なのである。

だからこそ、こうしてケンは家路の途中の公園で座り込むし、サブは家路の反対の公園でサブと話をするのである。

ケンは、座っているサブの前を横切る。そして言う。

「僕が言いたい曖昧ってそういうことじゃないんだよなあ」

「じゃあどういうことだよ、ケン?」

自分の意見を頭ごなしに否定されたからか、サブは少し怒った調子で言う。しかしそんなサブをくすくすと笑ってケンは語りを始める。

「こういうわけ、だよ。ほら、今僕がサブの右に来た。さっきまで左にいた僕は右に来て、さっきまで右にいたサブが左になった。これがどうして曖昧かっていうとね、僕は努力して左から右に来たのにもかかわらず、サブはなんの努力もなしに左って言う場所を手に入れたんだ。
 曖昧じゃないか。人は努力して何かを得る人もいるし、何も努力しないで全てを手にする人もいる。それが右と左の関係で表せてしまうんだよ」

ケンの力説に、サブは静かに答える。

「なるほどね。ケンが言いたい曖昧って、左右の曖昧さじゃなくて、世間の曖昧さってことなわけだ」

「うん」

ケンが頷くのと同時に、風が流れる。波のような温かさを持った流れ。

「で、言ったことは分かったけど、言いたいことは何?」

「サブ、」

「なんだよ」

「キョウちゃんのこと好きでしょ?」

 ケンは、誇らしげに胸を張っている。言われたサブは、なんでしってんだよ、と顔を赤らめながら呟く。

「そういうこと」

この青空の下で、ふたりは笑った。





○あとがき
はい、相変わらず意味わからんですね。後輩には、「エピローグ」みたいって言われました。なるほど、確かに。

どうしてでしょーか。うーむ。アドバイスなどあればお願いします。否定だけでも十分励みになりますので。

というわけで、最近めっきりコメントの減ったあけおの日記。みんなにコメントしてもらえる記事が書けるといいな。ついでに、世の中が平和になるとなおいいな。

ではでは、あけおでしたー。
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